うつ入院治療のメリット

入院か外来か?
うつ病の治療は入院と外来のどちらで行うのがよいのでしょうか?
診察した医師が最初に行うべき重大な決定が、入院のうえ治療を行うか外来で治療するかという点です。

精神医学の教科書によると・・・
① 診断のため入院が必要
② 自殺などの危険性がある
③ 食事の用意など自宅で安らぐことができない
④ 今まで患者の支えとなっていた関係が破綻した

このような場合、入院治療が適当と言われています。
とくに核家族化さらに単身化した現代社会では、家族を助ける余裕がなくなり、うつ病が発生し、体力や気力が低下したら、自宅療養が困難になる人が少なからずおられます。
心療内科リワーク病棟「六甲」では、主にに加えて、リワークプログラムに確実に参加すること、そして下記のメリットを活かすことが適応となり、入院治療が行われています。
自殺の危険性が大きいの場合は、病棟の構造上適応外になります。

入院治療の具体的なメリット

ストレス要因から離れて、心身の休養に専念できます。日課を実行するうち生活リズムは自然に整えられます。同じ悩みをもつ同病患者との交流は心の支えとなり、他患者の回復を見聞きすれば、希望がふくらみます。医療スタッフの目が届きやすく、濃密な観察ができ、診断はより正確で詳細になります。薬を調節しやすく、薬物療法はより確実に実施されます。さらに、家族などの介護者は自宅で休むことができます。
  • 心身の休養に専念できる
  • ストレス要因から離れられる
  • 生活リズムの調整ができる
  • 確実な治療を受けられる
  • 観察の濃密化
  • 薬剤を調整しやすい
  • 家族にかかる負担が減る
  • 自殺予防率が上がる
治療は入院か外来かと固定的に考えるのではなく、個々の患者様の病状や生活状況、通院の利便性を考慮して決めるべきでしょう。心療内科リワーク病棟「六甲」では、リワークプログラム参加目的の方は重症・急性期よりも休職中の中等症・回復期うつ病の患者様が多いようです。